2005年1月25日火曜日

フローラルウォーターに関する書籍。

フローラルウォーター/ハイドロゾルに関する書籍は少ない。

少し前までは、この本がフローラルウォーターについて書かれた唯一の本だった。
昨年7月に日本語版が出たようで嬉しい限りだが、フローラルウォーターについて詳しく知りたいと思うと、今となっては少し物足りない。
むしろこの本の面白さは、エッセンシャルオイルの植物名の解説にあるといえるだろう。

エッセンシャルオイル&ハーブウォーター375
ジニー ローズ 飯嶋 慶子

BABジャパン出版局 2004-07
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おすすめ平均 
1冊でEOとハイドロソルの事がわかります!

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2001年に、カナダのスーザン・カティがハイドロゾルについての活用を発表、英語版の"Hydrosols"が出版され、一躍注目を浴びた。
これまでに無い画期的な、フローラルウォーターについての研究と活用法だった。
これは、いまもこれまらもバイブルとなる1冊になると思われる。

丁度私も、禁忌の多いエッセンシャルオイルより、禁忌の少なく、"水"という性質から"エナジェティック ヒーリング"に向くのはむしろフローラルウォーターではないか?あるいは、内服が可能なのでは?と興味を持ち始めたときに、このカティ・スーザンが来豪、シドニーでセミナーを行った。
それは本当に小さなセミナーではあったけれど、これまでに無いめくるめく内容に感動の2日間だった。
当時の参加者は、アロマセラピーの講師が多かった。


ハイドロゾル―次世代のアロマセラピー
スーザン・カティ

フレグランスジャーナル社 2002-06
売り上げランキング 271,455


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そして昨年末、イギリスからレン・プライス&シャーリー・プライスがフローラルウォーターについての本を出した。(ただしまだ英語版のみ)
彼ら曰く「フローラルウォーター」も「ハイドロゾル」も正確ではなく「ハイドロラット」と呼ぶのが正しいというこだわりも興味深い。

フローラルウォーターの構成成分についてと、実践的な処方について幅を広げたい方向きと言える。

Understanding Hydrolats: The Specific Hydrosols For Aromatherapy : A Guide for Health Professionals
Len Price Shirley Price Katja, Ph.D. Svoboda


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[お勧め書籍]





2005年1月15日土曜日

ビタミンC セーラム

シドニーは今夏。
特にここ2-3日は日中30度を超え、ちょっとこたえています・・・
(エアコンありませんので・・・)

シドニーの夏は、気温は上がっても湿度は日本ほど上がらないのが特徴です。
からっとしているので、陽が落ちれば涼しい風が吹くのは救い。
熱帯夜はほとんどありません。
ところが、オゾンホールに近い為か、日中の太陽光線はじりじり強く、肌の表面から身体の水分を奪われている感じで、お肌はむしろ夏の方が乾燥するくらいなのです。
でも暑いので、できればクリームはあまり使いたくない・・・
とは言え、ビタミンCは使っておきたい・・・

そこでちょっと思いついたのが"ビタミンC セーラム"です。
serum
[レシピ] 
レシチン乳化剤 30ml
セントジョンズワート ウォーター オーガニック 10ml
センテラ オイル 1ml
ビタミンCパルミテート 1ml


ジェルベースより油分保有量の多いレシチン乳化剤に、脂溶性のビタミンCパルミテートをブレンドしたもの。

最初はこの2つのブレンドだけだったのですが、ちょっと濃すぎて伸びが今ひとつ。
そこで、やはり美白を目指してセンテラオイルとセントジョンズワートウォーターをプラス。ちょっと伸びが良くなりました。

これを、このごろお気に入りのセーラムボトルに入れ出来上がり!
冷蔵庫保存必須ですが、化粧水、ジェルの後に、冷蔵庫から3プッシュ。
冷たさも気持ちよく、適度なオイリーさが肌をカバーしてくれます。

このセーラムボトルがまた良くできていて、中身が減ると底の透明な部分がどんどん上がってくるのですね。
ですので中身が空気に触れる機会が少ないのです。
よくできていますね~
写真のものは40mlサイズの容器なのですが、近々30mlタイプを発売予定です。
レシチンやジェルとフローラルウォーターなど、とろっとしたものを入れるのにはとても便利です。

日本は今冬ですので、ちょっとピンときにくいかもしれませんが、
クリームは苦手だけれど、乾燥肌で美白をしたい時には、なかなかお勧めのセーラムです。
ウォーターの分量を調節すると、さらっと感を変えられます。

ちょっと面白い美容液でした。

[関連]
レシチン乳化剤
セントジョンズワート ウォーター オーガニック
センテラ オイル
ビタミンCパルミテート
セーラム ボトル 近日発売予定




2005年1月12日水曜日

エッセンシャルオイルでうがい&喉スプレー >分散剤を忘れずにね♪

年明け、しかも夏だというのに風邪をひいてしまい、喉は痛いわ、熱はでるわ・・・
で、かなり弱ってしまいました。
私の風邪はいつも喉から始まるのですが、その時に活躍してくれるのが、
トローチ代わりのビタミンCタブレット+ティートリー、
ティートリーうがい&スプレーです。

今日は、このティートリーでうがい薬やスプレーを作る時に欠かせない「天然オイル分散剤」について書きたいと思います。

きっかけは、日本でアロマの講師をされている方からメールでもあります。
(なんだか、ラジオの投書コーナーみたい?)
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授業で「精油をそのまま使用しないように」と分散剤の存在を生徒さんに教えたところ
生徒さんが分散剤を買おうと某ショップへ。
ところが、そこで販売員さんは
「精油を直接入れても全く問題ないですよ」
とあっさり。
ショップでこんなこと教えるなんてあんまりです。
絶対に事故が置き難いんですよ、分散剤とか乳化剤使った方が・・・
セルフケアのアロマ以前に店で使う人には徹底して教えた方がいいと
思っていて・・・
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「天然オイル分散剤」
もともとは、フランスでエッセンシャルオイルの内服用に作られた、大豆レシチンをベースとした製品です。

よく!?
「エッセンシャルオイルを紅茶に1滴落として・・」
なんて話を聞いたり読んだりしますよね?
これ、実はとても危険なのです。

ご存知の通り、オイルと水は混ざりません。
ほんの1滴・・と思われるかもしれませんが、紅茶の上に落とされた精油は、一見混ざったように見えても、油のかたまりとなり表面に浮きます。
これを飲むと、唇や口の中にこのオイルのかたまりがついてしまうことがあり、場合によっては炎症を起こします。
たとえば、ティートリーは、直接肌に使えるオイルとも言われていますが、
誰でもと言うわけではなく、やはりまけてしまう場合もありますし、ましてや口の中など、粘膜部分はとても敏感です。

これはお茶にかぎらず、うがいぐすりや、アロマバスなどにも同じことが言えます。

そこで、是非是非忘れずに使っていただきたいのがこの
「天然オイル分散剤」オイルを水を混ざりやすくしてくれる媒介の役割をします。

「天然オイル乳化剤」とのもっとも大きな違いは、分散剤は"水中油"型であることです
マーガリンの説明などで聞かれたことがあるかもしれませんが、
水と油を混ぜる時に、"水中油"と"油中水"の2つのパターンがあります。
水中油--水の中に油を分散させる。油分子の周りを水が取り囲むため、
    出来上がりは水に近いさらっとした仕上がりになる。
油中水--油の中に水を分散させる。水分子を油が取り囲むため、
    出来上がりは少し油っぽく、しっとりとした仕上がりになる。
分散剤は、この前者"水中油"型なのです。


もし、お茶にエッセンシャルオイルを入れて飲もうと思われるのであれば、
先に、エッセンシャルオイル1滴に対し、分散剤10滴を合わせしっかり混ぜ、
それからお茶に注ぐ、またはその上からお茶や水を注ぎ、よく混ぜて飲みます。
こうすることで、表面に浮くオイルのかたまりをへらし、唇や口内についてしまう可能性を大きく減らすことができます。

お茶に入れるもので、分散剤の代わりにできるものは、
ミルク(牛乳)
はちみつ
などがあります。いずれも、ただエッセンシャルオイルを落とすだけでなく、
お茶に入れる前にしっかりと混ぜてくださいね。


うがい薬も同様です。
エッセンシャルオイル1滴+分散剤10滴を混ぜてから水と合わせます。

うがいを毎日励行していて、たくさん使いたい場合は、
エッセンシャルオイル1ml+分散剤10mlをドロッパー付ボトルに作っておき、
コップ1杯の水にこのブレンドを10滴落とせば、エッセンシャルオイル1滴分を入れたことになり、便利です。このブレンド10mlで20回うがいできます。
エッセンシャルオイル+分散剤+水
を作っておけばもっと便利♪と思われるでしょうけれど、
残念ながら、先に水までブレンドしてしまうと、水が腐敗しやすいため、あまり長持ちしません。
できればその日のうちに使うことをお勧めします。


この「うがい原液」ができてしまえば、同じようにスプレーをつくり、喉スプレーにも応用できます。


化粧水も同様。
エッセンシャルオイル+分散剤
を作ってからフローラルウォーターなどとブレンドします。
先に書いた通り、"水中油"タイプの分散剤は、さっぱりとした化粧水を作るのに向いています。
しっとりとして化粧水には、乳化剤が向いていると言えるでしょう。

口に入れることのない化粧水などの場合は、
同じような分散・乳化作用を持つほかのものでも代用できます。
WIZARDの製品で言えば、
天然オイル乳化剤
レシチン乳化剤
ジェルベース 
(市販のジェルすべてに分散作用があるわけではありませんのでご注意ください。)
などがそれに相当します。

最後に、アロマバスですが、
WIZRDでは、バスには、分散剤よりも乳化剤をお勧めしています。
理由は3つ。
1.バスはしっとり仕上がる方が良いので。(好みあり?)
2.バスオイルには、エッセンシャルオイルのみでなく、ベジタブルオイルもブレンドする場合があるので。この場合は分散剤ではパワー不足。必ず乳化剤を使ってください。
3.分散剤は乳化剤の何倍も高いから!!!


たった1滴のエッセンシャルオイルですが、エッセンシャルオイルは"濃縮"された植物オイルです。
決して1滴を甘く見ないでください。
また、分量を多くすればいいというものでもありません。


アロマをご家庭で安全に楽しみたい方はもちろん、
プロとして講師や販売、あるいは処方をしていらっしゃる方々にも、
是非認識していただきたいと願ってやみません。

エッセンシャルオイルは決してそのまま入れないでくださいね★




2005年1月9日日曜日

未熟児とバニラ

今日のシドニー モーニング ヘラルド(シドニーの朝日新聞?)の記事からです。

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「甘い香りは、赤ちゃんの呼吸を楽にする」

フランスのドクターが、未熟児の無呼吸に薬は効果がなく、バニラ エッセンスを枕に落とすことで36%減少させることができたと発表した。

嗅覚の発達は早く、未熟児でも香りには敏感であるということはすでにわかっており、未熟児に有害な香りをかがせいなようにしてきたが、有効な香りの研究は始めてであると。

母親の臭いがあると泣き止むという報告もある。

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人間は、生まれながらにして"甘い香り"がすきなのでしょうか?




2005年1月6日木曜日

お目覚めオイル

朝の覚醒がどうもうまくいかない・・・

「あ~、疲れた~」
と思ってなんとなく目を開けるものの、身体と意識賀が起きてくるまでに20-30分、実際に起き上がれるまでにさらに20-30分ほどかかる。
昔は低血圧だったけれど、今は特に低血圧ということもない。

この覚醒をもう少しすっきりできないものか・・・?と思い、
ロールオンを作ってみた。

ベースオイルに、
タイム リナロル
ラベンサラ
ローズマリー ベルベノン
ローズウッド
プチグレン

目覚めとともに手首に塗り、身体が起きるまで、何度か鼻の前で振る。
別に、ティッシュに落としてもいいのだけれど、
肝・腎・免疫系ブーストの目的もあるので、身体に入れてもいいかなと。

1度目の香が鼻から頭にぬけ、脳は割に早く目覚めてくれる。
あとは、身体を起こす為に、ゆっくり2-3回。

一気にお目覚め!
と言うわけには行かないけれど、す~っと起きる感じが、ちょっと気に入っている。




2005年1月3日月曜日

ブラミのパワー

以前、他のblogへ投稿した記事ですが、ここにまとめておきます。

ブラミというアーユルヴェーダで使われている緑色の美しいオイル。

これまでにも、記憶力増強に良いとは聞いていたが、
ある日、たまたまポストに投げ込まれていた近所の薬局の新聞(早い話がDM)に、
このことが書かれていた。

記憶力を良くするにはどうすれば良いか?
ストレスは短期記憶に影響するらしい。
で、ハーブは何がいいかというと、
ブラミ/バコパ/ウォーターヒソップ
センテラ(ゴツコーラ)
hawthorn/西洋サンザシ
guarana/ガラナ
ginkgo/いちょう
だとか。

で、ブラミ。
その昔、僧侶が長いマントラを覚えるのに使った。
日本漢方(中国漢方とはまた別)では不眠症、神経症、神経強壮に使われている。
最近では、インド政府の薬科研究所の研究で、"Bacosides"というブラミの活性成分が記憶を呼び起こすキーとなる神経パルス伝達物質の向上を助ける働きがあると発表していると。

これらのハーブの使用と、ストレス マネジメントが記憶力向上につながる。
・・のだとか。

ということは、スリーインワンでストレスレベルを落としておいて、ブラミを使うことで、短期記憶は向上できるかも!!!

記事ではハーブだけれど、オイルでも同じことが言われていたので、多分いけるだろう。

インド人の先生は、毎朝ブラミを百会に少し乗せておいておくと、自然に体内を通って足先から浄化されると言っていた。

シャンプーに入れるのも良いけど、少量ならこれも良いかも。

[関連]
ブラミ




2005年1月2日日曜日

お歳暮用 M&Pソープ

リクエストでお歳暮用のせっけんを作りました。

実は、せっけん作りにはなかなか興味がわかず、これまた、お客様からのリクエストでM&Pソープベースを仕入れてみたのがきっかけです。
苛性ソーダを扱わなくて良いし手軽にできるかなぁと興味半分に作ってみたところ、意外に楽しく、M&Pならちょっと作ってみてもいいかなぁと、時間を見つけては研究中です。

greensoap

これは、下半分にフレンチクレイのグリンをたっぷり。
上はティートリーパウダーを入れてみました。
かなり細かなパウダーなので、軽いスクラブ効果あり。
ローズペタルなどを入れるよりは、そのまま流しても邪魔!?にななら無くていい感じです。
日本は風邪の季節なので、ティートリーラベンサラなどのエッセンシャルオイルを加え、男性用に・・と思ったのですが、男性もかさかさするんだ・・・ということで、
アロエジュースと、型入れ直前にホホバ椿オイルを少々。


pinksoap

こちらは女性用にと作ったもの。
同じベースに、下半分はフレンチクレイのピンクシアバター
上半分ははちみつアロエジュース
香りは、モグラダウナとアーユルヴェーディック オイルを使って、
怪しい甘さ!?を出してみました。
かなり気に入っています。

実はこのピンクバージョン、何をどう失敗したか、作ったうちの2つは、上下バラバラになってしまいました(;_;)
これまで作った2層ものや、今回のグリンバージョンは、全部綺麗にくっついていたのですけれど・・・
う~む。

[手順]
●特にこの透明なグリセリンM&P ソープベースは、刻んで、溶かして、混ぜたい素材を混ぜて、型に入れるだけ。
私の場合は、夜作って、翌朝型出し。
あとは、2-3日も寝かしておけばすぐ使えるので、本当に便利。
溶かすのは、湯煎をしてもいいのですし、手早くしたい場合は電子レンジで20秒を数回チンするだけ。沸騰しない程度に、完全に溶かすのがミソです。

●耐熱ガラスの500ml~1Lの軽量カップかボウルがあると便利。
混ぜるのはできれば木べらで。
(この木べらは、石鹸作り専用にしておいたほうが良いでしょう。)
クレイやティートリーパウダー、ホホバオイルなどは、溶けたベースにすぐ入れてO.K.ですが、熱に弱い素材、今回で言えば、アロエジュース、シアバター、エッセンシャルオイルなどは、40℃くらいまで温度を下げてから入れるのがベター。
40℃を下回ると、固まり始めるので手早く入れる必要があります。
なので、ベースを溶かしはじめる前に、クレイなどブレンドしたい素材を計量して、置いておくと便利です。

アロエジュース、シアバター、はちみつは、赤ちゃんにも使える、しっとりとした石鹸作りにとても貢献してくれる素材で、いまのところかなり気に入っています。

●基本の分量は以下の通り
M&Pソープベース グリセリン 100g
水またはフローラルウォーター 小匙1-2杯

クレイ 小匙1-2杯
バター 小匙1杯程度
蜂蜜  小匙1-2杯
ベジタブルオイル 小匙1杯程度
エッセンシャルオイル 10-40滴(0.5-2ml)
あくまでも目安です。